March 26, 2006

後ろ姿美人

久しぶりに、からだ会議。背骨瞑想 というのをお伝えしたいな、と。

自分のからだを支えている、大事なパックボーンなのに、背骨のことって忘れがち。
眼が前にあるせいで、私たちは前ばかり、観てしまうのね。
だから背骨は、拗ねて、硬くなり、
痛みやコリという形で 観て観て! と言っている、そんな気がします。
たまには、とっくり背骨と出会ってみようよ というのが、背骨瞑想です。

肩幅くらいに脚を開いて、楽に立ち、眼を閉じて、自分の背骨に意識を向けます。
首に7個、胸に12個、腰に5個の背骨と、それを支える仙骨・・・。
その一個ずつに挨拶するつもりで、一個ずつ前に倒していく。
一個倒れると、そこまでのからだの重さが、次の骨に掛かり、次の骨を教えてくれます。
ゆっくり呼吸しながら、そうやって、背骨に出会っていく。
途中から、からだの重さで、脚の後ろの筋が引っ張られるので、
それが痛かったら、膝を緩めます。

最後に仙骨を倒すと、上半身全部がぶら下がり、
重心は、足の親指の根っこに掛かります。
上半身全部から力が抜けて、開放されている感じを、味わってみてくださいな。
ぶら下がったアタマや腕を感じるのは、なんとも快感です。
それだけ、普段力が入っている ということなのね。

今度は、仙骨から上に向かって順番に、一個ずつの骨を立てていきます。
腰の骨を立てていく時は、少し膝を曲げた方が、立てやすいでしょう。
胸の骨に移っていくあたりから、膝を伸ばしていきます。
最後に、首の骨を立てきって、完了。

この、立ち上がっていくプロセスは、
人間が4本足を止めて、初めて2本足になった歴史をなぞるようで、
ちょっとワクワクするのです。
2本足で立とうとした、人間の意志 みたいなものを感じてしまうの。

そうやって丁寧に立ち上がると、
重力は肩でも腰でも引っかからず、ストンと足の親指の付け根に流れていきます。
重力に逆らわない、一番ナチュラルな立ち方になっているのです。
この流れる重力を感じるのも、大好き。

この一連の動きを、背骨瞑想 と名づけているのは、
背骨と呼吸に集中することで、落ち着いた鎮かな時間が流れていくから です。
そうやって、回を重ねて楽しんでいるうちに、
拗ねていた背骨は、生き生きと動き出し、
かくして、後ろ姿美人の誕生 という訳。

昔、ヨガのクラスに来ていた60代の女性が、
この背骨瞑想で、しなやかな背中を取り戻し、
駅で後ろ姿を見た時に、別人になっていました。
嬉しい記憶です。

投稿者: くら : March 26, 08:56 | Comments (3) | Trackbacks (0)

Comments

あ、私もそれやった方がいいみたいだ
からだに対して、「あなたはコレが好きなのよね」
って言って欲しくないモノを与え続けるお母さん、
みたいになっている気がする
そういう時は、素直に聞くのが一番いいんだね
自分に聞きたいことだらけ!

Posted by まさきち : March 26, 17:48

わーい、ステキ!聴いて、聴いて!
押し付けお母さんではなく、
仲良しの友だちに聴くみたいに。
いろいろ教えてくれるよ。
謎も一緒に深まるけど・・。
なによりも、気持ちいいんだ、これが。

Posted by 松本くら : March 28, 18:20

背骨瞑想 懐かしい〜ぃ。
初めて教えていただいた頃のことを思い出していました。

背骨一本一本を倒していく…実際にはどうなんだ??
みたいに思いましたが、やってみると
「おー からだ会議の意味が〜伝わるぞ〜。」

それまではヨーガってポーズが大変そう。
みたいに考えていましたが、くらさん式ヨーガは自然体。
自分の呼吸と出会った初めての体験だったかも??


今も、ゴキブリやっていますよ〜〜。

Posted by mie : May 11, 20:43

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