September 22, 2006

気体感覚のからだ

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彼岸花って、毎年ちゃんとお彼岸に咲くのね、と妙に感心しながら、撮ったスナップ。

で、今日は、久しぶりにからだの話。
私の好きなボデイワークに、バイブレーション というのがあります。

重力に逆らわないように、ラクに立って、重心は足の親指の付け根あたりにかけます。
そして、左右の踵を交互に、軽く地面に打ちつけるように、小刻みに揺する。
踵から、さざ波を起こしていく感じ。
膝を〔笑う膝〕にして(つまり、力を抜いて)、踵のさざ波を脚全体に伝える。
あとは、力の抜けているからだを、さざ波が、どんどん上へと立ち昇っていくようにする。
しっかり息を吐きながら、からだじゅうをさざ波に占領させていく。

3分くらい続けていくと、アタマの中まで空っぽになって、緊張が解けていきます。
立て続けのトリートメントの合間の切り替えや、講座の前の緊張状態のときに、すごく役に立つの。

そして、少しずつ波をからだの中に収めていって、動きが鎮まったときの感覚!
うまくいくと、皮膚の境界線があいまいになって、ボワンと気体になったような感覚なの。
固体のからだが、さざ波で液体になり、その揺れに任せた結果、気体のからだが生まれてくる。
からだの感覚には、いろんな位相があるなあ と思っていたら、
それを裏付けてくれる文章に出逢いました。

私たちのからだを形作っている細胞の、そのまたなかの、原子の話。
原子核をヤンキースタジアムの中央に置く。
それを、野球ボールより小さい という縮尺にすると、
その周囲を巡っている電子は、ベーブルースが打ったどんなフライより高いところを、
ブンブンうなって飛ぶ小さなブヨみたいなもの なんだって。
そして、そのボールとブヨの間の空間には、何もないの! 無、空!
私たちのからだは、それほどまでに、空に満たされているのだそうです。

私が感じている気体感覚は、実在しているんだ! ととても心強くなる、量子力学のお話でした。
この話、〔宇宙はグリーンドラゴン〕という本のなかに書かれているんだけど、
他にもいっぱい、面白いことが書いてあるんだ。
また紹介するね。

投稿者: くら : September 22, 09:47 | Comments (0) | Trackbacks (0)

March 26, 2006

後ろ姿美人

久しぶりに、からだ会議。背骨瞑想 というのをお伝えしたいな、と。

自分のからだを支えている、大事なパックボーンなのに、背骨のことって忘れがち。
眼が前にあるせいで、私たちは前ばかり、観てしまうのね。
だから背骨は、拗ねて、硬くなり、
痛みやコリという形で 観て観て! と言っている、そんな気がします。
たまには、とっくり背骨と出会ってみようよ というのが、背骨瞑想です。

肩幅くらいに脚を開いて、楽に立ち、眼を閉じて、自分の背骨に意識を向けます。
首に7個、胸に12個、腰に5個の背骨と、それを支える仙骨・・・。
その一個ずつに挨拶するつもりで、一個ずつ前に倒していく。
一個倒れると、そこまでのからだの重さが、次の骨に掛かり、次の骨を教えてくれます。
ゆっくり呼吸しながら、そうやって、背骨に出会っていく。
途中から、からだの重さで、脚の後ろの筋が引っ張られるので、
それが痛かったら、膝を緩めます。

最後に仙骨を倒すと、上半身全部がぶら下がり、
重心は、足の親指の根っこに掛かります。
上半身全部から力が抜けて、開放されている感じを、味わってみてくださいな。
ぶら下がったアタマや腕を感じるのは、なんとも快感です。
それだけ、普段力が入っている ということなのね。

今度は、仙骨から上に向かって順番に、一個ずつの骨を立てていきます。
腰の骨を立てていく時は、少し膝を曲げた方が、立てやすいでしょう。
胸の骨に移っていくあたりから、膝を伸ばしていきます。
最後に、首の骨を立てきって、完了。

この、立ち上がっていくプロセスは、
人間が4本足を止めて、初めて2本足になった歴史をなぞるようで、
ちょっとワクワクするのです。
2本足で立とうとした、人間の意志 みたいなものを感じてしまうの。

そうやって丁寧に立ち上がると、
重力は肩でも腰でも引っかからず、ストンと足の親指の付け根に流れていきます。
重力に逆らわない、一番ナチュラルな立ち方になっているのです。
この流れる重力を感じるのも、大好き。

この一連の動きを、背骨瞑想 と名づけているのは、
背骨と呼吸に集中することで、落ち着いた鎮かな時間が流れていくから です。
そうやって、回を重ねて楽しんでいるうちに、
拗ねていた背骨は、生き生きと動き出し、
かくして、後ろ姿美人の誕生 という訳。

昔、ヨガのクラスに来ていた60代の女性が、
この背骨瞑想で、しなやかな背中を取り戻し、
駅で後ろ姿を見た時に、別人になっていました。
嬉しい記憶です。

投稿者: くら : March 26, 08:56 | Comments (3) | Trackbacks (0)

January 22, 2006

お尻はふたつ

お尻って、ふたつに分かれてるんだ!と初めて体感したのは、クラニオのワークショップで毎日からだ漬け(?)になっていたある日のこと、骨盤の探索がずいぶん進んだ頃でした。新しいからだの感覚がひらいた感動は忘れません。

脚って、二本に分かれたところが始まりではなく、お尻からふたつに分かれて始まっているのですね。その感覚がつかめると、歩く脚は長くなるし、一足ごとに全身が揺れて、歩行は波のように優雅になります。

この感覚の一歩目につながるのが、お尻歩き。
脚を前に投げ出して座ります。おへそから股関節に向かって二本の脚がはえている、足の裏は坐骨のぐりぐり、とイメージして、上半身をおおきくひねりながら、歩いてみます。
このとき、腰を丸くせず伸ばしておくのがコツ。頭から尾骨まで一本の柱を通し、この柱の回転で進んでいくのです。
柱を回転させる時は(上半身をひねる時は)、息を吐きます。吐く息でリズムを取るようにして、進みます。
数歩進んだら、今度はバック。後ずさる脚と同方向に上半身をひねれば、後ろに歩けます。

おなかの力をしっかり使うので、最初はかなりハードに感じる動きですが、すばらしい全身運動です。
私のヨガクラスはいつも、この運動から始まります。からだを目覚めさせ、活性化させるのにイチバン、と思っています。もちろん、おなかの贅肉をとるのにも、イチバンなんだよ。

投稿者: くら : January 22, 10:01 | Comments (2) | Trackbacks (0)

January 12, 2006

花時計

からだを動かすのが嫌いな、どんな怠け者でも、やってみようかなと思える動きです。
ゴロンと横向きに寝て、上になっている腕を、ゆっくりゆっくり、
まるで花時計の針が動くようなのんびりさで、まわしていく――これだけ。
ポイントは、腕の力でグイグイ回すのではなく、
腕の重みを使って、その重さでジワーッと伸びてくる部分を味わうこと です。
やってみると、肩の周りのいろんな筋肉を探検するみたい。
ふーん、ここが伸びると気持ちいいんだ、この角度の時はイタ気持ちいいかな、
この角度だとイタイだけだから、ここは通り過ぎよう。
探検しているうちに、あくびが出たり、涙が出たり、そのまま眠ってしまったり・・・。
肩や首が凝るヒトや、すぐ鼻が詰まるヒト、目が疲れているヒト、おススメです。

投稿者: くら : January 12, 16:47 | Comments (3) | Trackbacks (0)

January 8, 2006

からだ会議

ヒトや子猫や草木たちと コミュニケーションがとれるように、
自分のからだとも コミュニケーションをとってみる。
からだを動かしながら、どんな感じがどこに広がるか、からだの内を感じてみる。
どこかを伸ばすと、気持ちいい!という感覚がからだから返ってきて、ため息をつく。
すると、今度はここ! とからだからリクエストが出てくる。
あるいは、ちょっとお休み! と言われて、大の字でゆるむ。
細胞たちが、ジワッと満ちるのを、感じる。
まるで、からだのアチコチと会議しているような、賑やかで鎮まった時間。
そんな時間を重ねていると、自分のからだが素敵な味方に思われて、大丈夫 になる。
いま、生きていて、ここにいる というだけで、自分が好きになっていく。
いま、生きていて、ここにいる というだけで、他のものたちが好きになっていく。
そんなからだ遊びのアレコレを、ご紹介したいな。

投稿者: くら : January 8, 16:46 | Comments (0) | Trackbacks (0)